「私を奴隷にしてください」という4年越しのお願いを叶えて頂くことができました。後編
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※前編はこちら、中編はこちらから
秘密の書棚
おじ様の書斎とリビングの壁は床から天井まで造りつけの書棚になっていました。ところどころ引き戸が付けてあり、そこにはおじ様の書きかけの論文が突っこんであったり、あまり必要のなくなった古い書籍などが入れてありました。ある日私は宿題に疲れておじ様の書棚探検をしていました。
ふと、いつも開けたことのない高いところにある引き戸に目が行きました。なぜかと言うと、いつもきっちり閉まっている扉が指一本ほど空いていたからです。ソファを踏み台がわりに扉を開けた私はあっと声をあげました。
そこには女性のヌードが表紙になった雑誌や写真集がたくさん入っていたからです。手がふるえました。私だって男性がヌードを見ることぐらいは知っていました。でも、その本に載っている女性のヌードは縛られていたり、首輪をつけられていたり、無残なぐらいにアソコを開かれていたりしたのです。
女性の脚をひろげて棒に縛りつけ、閉じられなくなった股間を複数の男性がのぞきこんでいる写真には、思わず背筋がゾクッとしました。嫌悪感でふるえたのだと思いましたが、それなのに目をそらすことができませんでした。
女の人はみんな恥ずかしそうで、泣きそうで、でもうっとりと陶酔しているようにも見えたのです。体の奥までカーッと熱くなっていました。置き場所をまちがえないように気をつけながら、一冊ずつ見入っていきました。
それがSMと呼ばれる世界だいうことは知りませんでした。ただ、おじ様がこんな本を隠し持っていることは父もきっと知らないし、知られてはならないことだ、と直感しました。そして、大好きなおじ様の秘密を自分だけが知っていると思うと、叫び出したいほどの喜びでいっぱいになりました。
おじ様に対する私の恋心は一生片思いで終わるはずでした。しかし、おじ様が結婚しない理由はこの嗜好のせいにちがいない、と気づいてしまった私は、この本の女性たちの代わりに私がおじ様の愛欲をかきたてたいと願うようになったのです。
※この続きは、「マニア倶楽部2020年01月号」をご覧ください。