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●女子トイレでの自慰
真琴はバイトとして実によく働いてくれました。見た目通り無駄口を一切叩かず黙々と仕事をするタイプです。それでも折に触れ、私とは文学関係の会話をするようになりました。
南米文学に限らず、彼女の文学に関する知識量は相当なものでした。何を聞いても的確に答えられるのです。日に何度か真琴と交わす文学談義は、私の密かな愉しみになっていました。
そして、真琴がこの図書館で働くようになってひと月半ほど経ったある日の夜、その事件は起こりました。
その日は来館する人も少なく、夜にはもう誰も利用者がいない状態になっていました。閉館までは時間が少しあったので、私はトイレに行きました。備品などの点検をするためです。
男性用トイレを改めた後、私は女性用トイレの方から何か異様な音が聞こえてくるのに気づきました。女性用トイレですから、本来ならこの日一緒に働いていた真琴に行かせるべきでした。でも私はその音が何なのかすぐに確かめなければと思い、トイレ内に入りました。人の声とは思えなかったのです。
音の正体は動物の鳴き声のような、すすり泣くような声でした。どうやら女性の声です。
「ん……ん……んん……」
濡れた声でした。もう利用者はいないことは確かめたはずです。するとこの声の主は真琴ということになります。しかし彼女がこんな声を出すとは、私は想像も出来ませんでした。
固唾を呑んで一歩足を踏み出した私の目に、衝撃的に光景が飛び込んできました。
個室のドアを開け放し、便座に座った真琴が、大きく拡げた両脚の付け根――女性器を、自ら弄んでいたのです。
「うっ……んっ……!」
快感が高まっているのでしょうか、濡れた声は徐々に大きくなっていきます。見ている私の動悸も、大きく速く、激しくなっていきました。真琴は私には気づいていないようでした。
私は思わず、ポケットからスマホを取り出していました。
そしてその光景を、カメラの動画に収めてしまったのです。
※この続きは、「マニア倶楽部2019年1月号」をご覧ください。