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「ババア、おだまり!!」~M女ブチ切れるの巻
もうすぐ新学期、果たしてちゃんと登下校可能なのだろうか?と、半年近い闘病生活からの回復が、小康状態だった3月の終わり、発端は母との電話から始まった。
「万が一、4月の出席がうまくいかなかったら、先生からはもう1年休学するしかないって言われたんだよね。」と私。
そもそもどれだけ平たく説明しても、もはやうちの両親、うつ病というものに関して理解不能・・・しかも、言っては悪いが、母親に関しては、話すのも下手だけど、聴くのも下手。こっちの話が終わる前に、いつの間にか自分の苦労話にすり替わる始末。
それでも、そんなことは今に始まったことではないから仕方ない、といつものようにおとなしく相槌を適当に打っていたら、とんでもないことをわたしの耳に入れてくれた。
「昔ね、あなたが小学校の運動会で、障害物競争で一番遅れて走っていたらね、校長先生が、マイクで、「目の不自由な子が頑張っているので、皆さん一緒に応援してください。」って言ったの。それをたまたまばあちゃんが見てたら、隣にいたばあちゃんたちがこう言ったんだって。「親が悪いことするとあんな子供ができるのよね。」って。」
祖母は帰宅して、その話を母に聞かせ二人で涙したそう。
電話を曖昧に切った瞬間、思い切りテーブルを叩きつけて私は怒鳴った。
「島国根性腐れのクソババアどもが!!」
この私の口からこんな単語が飛び出すのだから、怒りたるやいかほどのものかお分かりいただけるでしょう。
私に対してなんだかんだと勝手な発言をしているだけなら、まあ珍しくもないし、せいぜい私の視界に入らない場所でいきてらっしゃい、で済ませてもよい。が、曲がりなりにも善良かつ心の底ではこの上なく尊き我が両親の代にまでさかのぼり、何の根拠もない昔の言い伝えだかなんだかを、狭い田舎町で人の不幸は蜜の味とばかりに話して世の中知ったような顔をしている連中に愚弄されてたまるものか! もしあの時、私が目の前でこの話を聞いていたなら、いや、今ならなお更、法が許そうが神が許そうが、この私が断じて許さない。目の玉くり抜いて言ってやる。
「そうね、親が悪いことするとあなたたちみたいな子供がババアになるまでのさばってるのよ。」
上京して常々思うけれど、この狭い島国ながら、都会と地方の田舎とでは、未だに同じ情報源を持ったとしても、理解度に相当な開きがある。
田舎で暇さえあればテレビの前でお茶を飲みながら世の中知った気分になっている人間と、百聞は一見にしかず、で良くも悪くも身をもって体験して自分なりに考える人間とでは、脳みその作りが全く違ってくる。
単に「周りもそんなもんだから」と思うことと、「それが正しい」ということは、まったく別ものであるということを、なぜ凡人は理解できないのだろう? この国の隅々は、まだまだ頭の中からして原始人並みであるとも思う。
なんとも嘆かわしい限りだが、私は祖母や母のように泣き寝入りなど絶対にしない。
消えかかった線香の火に油を注いでくれたようなもの。我が身と人生の運気を私の手術の成功のために使い果たしてくれた両親に報いるためにも、私はこの生涯をかけて私なりのやり方で、右へ習えのこの国の愚民の脳みそを滅亡させてやろうではないか。
なぜ私がSM業界に居心地の良さを感じるか、それは外でもない。SM愛好家は己を熟知し、プレイを通して相手を尊重し、更なる高みを目指すということが身にしみついているからである。
だからおかしな偏見や差別的視点を持たず、様々な価値観に対し、寛容かつ尊重できる。故にこんなエゴイストでも居心地よく受け入れていただけるこの業界を私は心から愛して止まない。
「濁世は鬼 正義はなんぞと 問う前に抗えよ悪徳の華・・・」
(曲名を引用したかったのに、アリカ様頭良すぎて漢字変換できなかった・・・)
ということは、次回は是非この日本語に対して自論を述べさせていただこう。