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自分に課すノルマを考えるとき、先が見えない果てしなさと、
終わりが永遠に来ないのではないか
と言う絶望感を味わえるモノを探してしまう自分がいます。
ノルマには終わりがあるから達成感がある
というのとは私の嗜好は少し違うモノのようです。
学校の宿題などはノルマとしては緩すぎると感じていた私は、
意味のないように感じるノルマをどんどん考えていきました。
その中の一つが辞書暗記です。
辞書というと、小さい頃に目にする本の中で
いちばん文字数が多いものではないでしょうか。
それをすべて暗記しなければいけないというノルマを、
私は中学生の自分に課すことを思いついてしまいました。
思いついたら実行に移さなければ納得ができません。
そのまま考えなかったことにしようとしても、自分の心だけは騙せないのです。
辞書暗記はその他のノルマに比べて、本当に終わりがないものでした。
結果的に最後まで達成することはありませんでした。
そういう意味では、まだ続けなければいけないのかもしれないと、
これを書きながら再度思ってしまうのです。
そして、興奮までしてしまうのはやはり可笑しいのでしょうか。
中学当時持っていた辞書の中から、国語辞典を選びました。
辞書暗記は辞書を書き写すのではありません。
書き写すことも考えたのですが、
書き写すだけならば書き写し終われば終わりがきます。
それでも気が遠くなるほどの量ですが。
辞書程の量になると、最初のページから暗記をしていっても、
50ページ暗記をしたころにはもう忘れてしまっています。
そして再度最初のページから覚えなおすことになりました。
基本的に書き写す形式ではなく、ただ読んで暗記をしていきます。
知っている言葉や簡単な言葉もすべて飛ばさずに暗記をするのです。
そして覚えたものだけ、ノートに書いておきます。
これを始めたのは春先の休みの日でしたが、
1年経っても終わることはありませんでした。
毎日時間があると辞書を開く日々が続きました。
もちろんその間にも別のノルマを思いついて実行してしまうときもあります。
そうすると本当にノルマとノルマが重なって地獄のようでした。
人の記憶と言うのは曖昧な物で、きちんと覚えたと思っても
次の日にはすぽっと抜けていることがよくあります。
私は前の日に覚えたはずの言葉をノートから一つランダムに選び、
本当に覚えているかチェックしました。
そして完璧に覚えていなければまたその場所に戻って覚えなおします。
最初の数ページが進む頃にはもう夏休みが終わろうとしていました。
最初にも言いましたが、
これは実際には最後まで終えていないノルマの一つです。
今は手元に同じ辞書がありませんが、これを書いたことで私は
また自分にこのノルマを課さなければいけない気がしています。
今手元にある辞書を今日からまた覚えなおそうかと思っています。
大人になった今だからこそ、余計に時間がなく、
私は辞書を持ち歩く日々を過ごさないといけないのかと考えてしまいます。
結果的に終わることはないかもしれないのですが、
それでも始めたいと思ってしまうのが、悲しい性なのです。
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操・・・5歳の時にMに目覚め、隠れて自分を苛め続ける。高校2年のとき、インターネットで知り合った男性を通してSMを知り、それ以来SMの世界に浸かる。痛みや苦しみを与えられると身体が反応し、相手に命を預けることで愛を感じる。