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不二企画 緊縛イズム07
白い褌を締めた早乙女宏美が、両手、両足を広げた大の字に吊られ、
がっくりと項垂れて喘いでいます。
既に、幾つもの責めを受けてきた女囚の様相が見てとれます。
時代は、江戸時代でしょうか。
「許して……」
涙を流し、許しを請う声が聞こえてくるようです。
でも、その願いも役人に通じません。
「まだだ。お前が犯した罪の重さを知れ」
いったい彼女が、どんな罪を犯したと言うのでしょうか。
役人が手にしたのはバラ鞭(先の割れた竹がいいですね)。
「ああ……」
背中に何度も打ちこまれる鞭に、抗う術を持たない宏美は、
喘ぎ、悲鳴を上げます。
苦しさに身悶える彼女に私は興奮し、釘づけにされました。
獣吊り、蝋責めと苛酷な責めは続きますが、
私が最も心震わせたのは、髪をぐるぐる巻きに縛った縄で、
背中で組んだ手首を高手小手に縛り上げる場面、
女の命とも言う黒髪を、役人は荒々しく縛っていきます。
その縄で、背中にねじ上げた手首を、
肌がくびれるほどに縛り上げてしまいます。
まさに縄責め。散々に責めを受けて、
抗う力も尽きた女囚・宏美は、厳しい縄に遭って縛られるがままになっています。
荒々しいまでに縛り上げられていく彼女が、
人間以下の紙くず同然に見えてきます。
高手小手に厳しく縛られた後ろ姿。
ぎゅっ、と握り締められた拳が私に語りかけます。
“いつまで、私はこんな惨い責めを受けなければならないの?
……殺して……もう、こんなことには堪えられない。
お願いです、ひと思いに殺してください”
心の写真館に留めておきたい場面ですね。
文 川上雄二