令嬢落花
主演：みおり舞　　撮影：杉浦則夫
（目映いほどの笑顔だな）
新山は煙草を投げ捨て下卑た笑みを浮かべた。
（本来なら俺なんかがお近づきになることは一生無い正真正銘のお嬢様だ……本来ならな）
新山は一枚の紙切れを背広の胸ポケットから取り出した。
舞の父親の借金の証文だった。

二年ほど前、新山は町で舞を見掛けた。全くの偶然だった。
一目で気に入り、すぐに手下に尾行させた。素性がわかると新山の嗜虐欲は一層掻き立てられた。
この辺りでは有名な大病院の娘だった。
名門女子中学からエスカレーター式に大学まで、成績は優秀で高校では生徒会長も務めた才媛だ。
新山はなんとしてもこの娘を手に入れたいと考えた。
ありとあらゆる手を尽くし、舞の父親を失脚させ、莫大な借金を背負わせた。
手下を使って監視しているが、舞はまだ父親の窮状を知らないようだった。
その方が好都合だ。じっくり楽しむことができる。
すべてを奪われ、俺に跪くことしかできないと知ったとき、あの娘はどんな絶望の表情を見せるのだろう？
調べた限り男の影もなかった。処女に違いない……バレエもやってたようだし、具合もよさそうだ。
いっぱい可愛がってやるからな。
どれだけ泣いても許さずに俺好みの女に調教してやるからな……！