困惑日記 【第9回】 M男性とM女性

KとTという奴隷候補が出来てから、早くも3ヶ月が経とうとしていた。
それでも私の中での答えはまだでない。
自分で言うのも変だが、私が持っている主従観はかなりキッチリとしたものだ。
容易に主従になれるようなものではない。

今までずっとMとして、Sの男性にお仕えしてきた私にとって、奴隷になるとはすごいことなのだ。
ある御主人様は私に白紙誓約書の存在を教えてくれた。
S男性とM女性の主従の場合、契約書のようなものを交わすことがよくある。
それによって相手への服従心を示すのだ。
でも、M男性とS女性の場合はそういうのを聞いたことがない。
それに女王様は多頭飼いをしている人も多いけれど、S男性は1人の女性を相手にすることが多い気がする。
こういう小さなところから考えても、やっぱりS男性とM女性、M男性と女王様という関係はかなり違いがあるのではないかと思えてきた。
ここで私が思い描いているSMの理想を相手と共有することはできるのだろうか? 
私は相手が私の奴隷だというのなら、本当に何でもさせてしまうだろうし、その覚悟がない人は奴隷にはなれないと思っている。
基本的に主従になるときにM側が決められることはたった一つ。
それは最初に相手を主人だと認めるかどうかだけだ。
ずっとこんな風に考えてきた私だから、相手にもそれを求めてしまう。
だが、相手は家庭のある人で時間もお金も限られていたりもする。
そんな中ですべてを差し出せというのは無理難題だろう。ではどこでそれを区切るのか。
ここはもう相手と話し合って決めるしかないのかもしれない。
本来ならばこれもすべてこちら側(女王、S側)が決めてしまって、相手をそれに染めていくべきなのだろうけれど、私にはそこまでのことができるとは思えないし、相手を苦しめてしまう可能性を考えて動けなくなってしまう。
KやTとのメールなどの会話では、かなりフランクな感じで相手の欲望や妄想などを聞いている。
それを自分に当てはめれば確かにすごく魅力的だとは思うのだが、実際に出来なかったときに相手の負担になってしまうのではないかとか、とにかく色々思ってしまい悩みが止まらないのだ。
私がSにもしなるとするならば、相手は独り身の方がいいのではないか。
時間もお金も自分次第でどうにでもなる相手にならば私は自分がされたい完璧な管理と躾ができるかもしれないと思うこともある。
そんなことを考えながら毎日を過ごしていたら、しばらくKからの連絡が途絶えた。
私は何となく心配になり、「特に用事がなくてもいいから、生存確認メールをそっちから送りなさい」とメールをしておいた。
私がもし奴隷ならば、相手が居るということをいつも意識するだけで、毎日の生活の仕方が変わると思ったからだ。
そこからKは2週間に1回程度は、普段の生活のことを簡単に書いてメールを送ってくるようになった。
これはもう調教という段階なのだろうか……だが、それもわからず右往左往している私がいる。

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弥生・・・小さい頃からMの自覚を持って育つ。大学生の頃からハプニングバーで働き始め、今も仕事をしながらバイトをしている。プライベートも含め根っからのMだが、最近M男性からSっぽい面を求められ、方向性が揺らぎ始めている。S転して、女王様になる日も近い!?。

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