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巨大同人誌即売会の舞台裏 短期集中連載 第一回 【実写コスのエロい写真】

第1回「実写CD-ROMジャンルを覗いてみた」
コミケに行ったことありますか? 正式名称はコミックマーケットと言います。
夏冬の、それぞれ盆暮れに開催される国内最大規模の同人誌即売会のことです。
コミケでは、さまざまなジャンルの同人誌に同人ゲーム、グッズが販売され、コスプレイヤーは思い思いのゲームやアニメのキャラの衣装に身を包み、写真を撮ったり撮られたり、ポーズを披露してくれます。
今回、同人誌即売会の中でもいちばん大きなコミケに存在する実写CD-ROM(コミケでのジャンルは「デジタル(その他)」です)の舞台裏をお話ししましょう。

実写CD-ROMとは、コスプレをした人物の写真、動画をCD-ROMに焼いて販売する形式を指す言葉です。そういったサークルでは、CD-ROMのパッケージのコスプレと同じコスプレをした、そして写真集の登場人物である本人が、売り子として自らCD-ROMを販売することは少なくありません。
目の前のコスプレをした女の子が、ちょっと際どいエロい写真を自ら売っている……コミケならではの光景です。
なかには本当に際どい写真や動画もありました。コミックマーケット77以降、急速に増えており、過激な作品は販売停止のペナルティを食らってしまい、当日販売できなかった数もそれなりにあるのです。
コミケでは販売停止の際に、黄色い紙が貼られます。
この紙が貼られてしまうと、販売に一時停止のストップがかかってしまいます。これは、実写CD-ROMを販売しているサークルの机にある作品の上に、この作品はいま内容を確認中ですよ、という意味で置かれます。そのため、通りすがりの人でも「販売物がエロすぎた(かもしれない)らしい」とわかってしまうのです。
もちろん、販売していいよ、と許可が下りて、一時停止のストップが解除され、無事に販売できることもありますが、残念ながら販売停止となってしまうこともあります。
CD-ROMはその場でCD-ROMの入ったパッケージだけを見ても、販売を許可しても大丈夫なのかどうかわかりません。
そのため、販売物の内容を確認することになります。その確認中に、実は販売停止となる販売物が販売されてしまってはコミケとしてはマズいので、黄色い紙を掲げて確認中ですよ、とお知らせするのです。
中身を確認した結果、販売停止となった場合は選択肢が2つあります。
修正をして販売できるようにするか、修正を諦めて販売停止するかの2つです。
では、修正して、販売できるようにしたいとき、もしこれが同人誌なら、修正(墨塗り)をして、確認をもらえばOKとなることもあります。
ところがCD-ROMは一度焼いてしまうと、焼き直しができません。
ですから、販売停止となると、持ってきたCD-ROMの在庫は全部販売できずに売れ残ってしまうことになり、サークルとしてはせっかく販売して売り上げを見込んでいたのに大赤字です。この、修正不可能なところがCD-ROMの大きな特徴なのです。
では一体なにが問題となって販売停止となったのでしょうか。
それは、コミックマーケットを主催して運営するコミックマーケット準備会は、公式に猥褻物の消し具合の基準を「商業誌の基準に準ずる」と掲げているからです。つまり、商業誌に載せられるレベルよりも、少し強めに修正しておかないと販売できないよ、と言っているのです。
公式に書かれた内容を素直に読むならば、外性器がモザイクからはみ出てたら、もうそれだけで販売停止ですよ、と書いてあります。エロマンガのボカシや墨塗りに比べると、かなり厳しいのです。エロの基準は、二次元より三次元のほうが厳しく、モノクロよりカラー、絵よりも写真や動画のほうが厳しいようになっています。過去のヘアヌード写真集の摘発事例などから「このあたりから警察は厳しくなるらしい」を吟味した結果です。
そこでコミケで販売停止となったことを逆手に取った即売会が開催されたことがありました。
販売停止、つまり発売禁止となった販売物です。おそらく、ものすごいエロくてきわどい販売物だったから販売が停止された、というイメージを使ったのでしょう。
どれぐらい猥褻なのか、という内容のことよりも、コミケで売るはずだった販売物が販売停止となり、その時点で大赤字なサークルとしては、なんとか1枚でも多く販売して赤字を減らしたいのです。もちろん数多く売れて黒字になれば言うことありません。
しかしこれはリスキーな選択であり、もし警察に目をつけられ、猥褻物販売の容疑で逮捕されてしまっては、元も子もありません。
リスキーなギリギリの線を狙っていくと、大きく売り上げを獲得できる可能性が高まると同時に、性器が見えてしまうのは、より裏モノへ近づいていってしまうので、その分だけリスクも跳ね上がってしまいます。
そのバランスをどうやって取っていくかを探りながら、コミックマーケットという一番大きな同人誌即売会という市場で最大限の売り上げを上げるために、いまもサークルを運営する人たちは智慧を絞っているのです。
 


 

プロフィール
砂川団子(すなかわ・だんご)……学生のころからコミケのヒラスタッフとして参加。責任者から巧妙に逃れて、のらりくらりとスタッフの仕事を楽しんでいます。得意ジャンルはなく、そのとき面白そうなジャンルに首をつっこむ雑食性です。参加日もまちまちで、サークル参加の経験あります。