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SMレポート in スペイン 【第4回】 (by ROY)

2015年~の『SMカルテ通信』に続き、ROYさんから送っていただきましたスペインSM事情あれこれです。ぜひお楽しみくださいませ。

●SMイベントに参加してきました!
2017年11月9日~11日まで、バルセロナにあるclub del BDSM “Rosa 5″にて、15周年記念イベントが行われていたので、参加してみました。この期間は、入場料(登録料)(?)の5ユーロが無料!ということで、3日間連日通いました。

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●1日目(11月9日)
9日(木)は20時~の営業。この日は特に何があるわけでもなく、通常営業と変わらない様子。私が来店したときにはすでに数組のカップルが来店していて、店主と話をしていました。あとから来た1人客の男性と慣れないスペイン語で会話をしていたら、バルセロナの友人たちが様子見で冷やかしに来ました……。
私が嬉々として店内を解説したのち、店内に置いてある緊縛写真集を鑑賞しながら友人たちと、緊縛やタトゥーについて女子■生のノリであれこれ話をしました。友人いわく
「なんでアンタはタトゥー入れてないのよ!?」
私も、わかりにくい場所に、タトゥー入れたくなりました。首の後ろあたりとか。BDSMのシンボルマークが良いな!!
ちなみに、店主のJordiは、全身タトゥーだらけ。ご好意で見せていただいたのですが、BDSMのシンボルマークはもちろん、タイ語やヒンドゥー語(ウルドゥー語かも)表記の自分の名前や、インドの神様ガネーシャの名前、背中には緊縛を受ける女神と緊縛しようとする女神のイラストまで。さらに腕には機械の腕をイメージしたタトゥーや、ブッダの顔など……。
ちなみに、彼の知人(?)には、軍隊に従事するのが嫌で左目を自ら抉り、そこにピアスだか、タトゥーをしている男性がいました(写真を見せていただきました)。さらに、勢いで無理なお願いをしてみたら、最終日の空き時間に緊縛していただけることになりました!! もちろん完全にプライベートな緊縛……!!
●2日目(11月10日)
金曜日。この日は23時からの営業。深夜0時近くに来店すると、店主の他に1人、体格の良い男性スタッフがいました。
簡単な挨拶をしてから、ドリンクを頼んだのちすぐに、一組のカップルがご来店。女性は、胸元が編み上げタイプになった露出の高い黒いドレスに身を包み、男性の方は黒いスーツを着こなし、アンティーク調の木製の長細い箱を抱えていました。そしてそれをバーカウンターの上に置き、一度蓋を開いたところ、中には2本のスティックが収められていたのです。
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1本は、スパンキング用パドルの細長いタイプ(名前があまり聞き取れなかった……です)で、もう1本は、vera(ケイン)でした。アンティーク調の持ち手や、箱の内側に見惚れて興奮して思わず身を乗り出して見つめてしまい、クララの瓶を倒してしまうほど……(実は、瓶を倒すのは本日2回目)。そのうちに、カップルはもちろん、アンティーク調の木箱も一緒に店内奥のプレイルームに姿を消しました。
その後、今度は3人組の男女が来店、さらに1組のカップルがやってきました。この記事を書きながら店内の会話に耳を傾けていると、人々の会話の間から、何かを打ち付ける聞き馴染みのある音が聴こえてきたのです。
こっそりと店内奥を覗き見すると、女性が拘束台の上にうつ伏せの状態になり、鞭で打ち付けられていました。見た目からすると女性の方がイニシアティブを握っているように見えたけれども、実は男性が責める側だったとは……。心地の良い音が会話の隙間から耳に入って来るたびに、SMしたい欲求がむくむくと湧き上がってきます。
そんな気持ちになっていると隣の女性が話しかけてくれました。彼女はウルグアイ出身で、日本に憧れていて、日本が大好きだとのこと。
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SMクラブでも、quedadasでもそうだったけれど「緊縛」「縛り」という言葉が海外のSM業界でも一般的に使用されているからか、日本に対して好意的な方がとても多く感じます。私にとっては、一般的なインテレカンビアにいくよりも、こういったSM関係の場にいる方がスペイン語の勉強になる……と思いました。
ウルグアイ出身の彼女の国で話されるスペイン語と、スペイン本土で話されるスペイン語は、発音も若干異なり、表現の仕方も異なるそうです。ちなみに彼女とは仲良くなり、相変わらず猫話で盛り上がりました。
●3日目(11月11日)
土曜日。この日は20時からプライベートで緊縛をしていただいたのち、23時から、15周年記念のfiestaに突入!!
最終日は最大イベントである〝フラメンコ縛り〟のショーが行われるということもあり、普段よりも半端ない人数の人々が集まって、お酒を飲み交わしたりおしゃべりをしたり……。
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前回のShibari experience時にお会いして、ご挨拶をしたスペインで有名な緊縛師・Alberto氏とも再会し、お話をしたり、今回彼のショーでモデルをする女性Ireneさんも紹介していただきました。
彼女は、結婚していて子供もいて、自分自身も科学(多分物理学)を学ぶ大学生とのこと。私とさして変わらぬ年齢にもかかわらず、笑顔が素敵で話すのがとても楽しい素敵な女の子でした。彼女もまた、日本が好きで、日本のアニメや漫画も好きな、オタクだ、と自ら話してくれました。趣味がたくさんあって、
「1日24時間では足りない!」
と話す彼女の様子から、自分の人生を本当に楽しんでるのが伝わってきました。
一応、Jordiに、何時からショウが始まるのかを聞いていたのですが、予定時刻になっても始まりません。フラメンコのカンタンテメンバーはすでに到着済み。しかし肝心のカメラマンがまだ到着していないために、結局、ショウが始まる時間はかなり押してしまいました。
しかし……実際にショーを見てみると、それはもう、言葉で言い尽くせないほどの素晴らしさ!
フラメンコのカンタンテとギターが生で演奏して歌い上げる音楽に合わせて、魅せる緊縛は、日本では見たことがない美しいものでした。日本のショーは、女王様や緊縛師がメインで、M女やM男は付属……というイメージがありましたが、バルセロナで見たショウは、いかに、モデルを美しく魅せるか、に重点がおかれているように感じました。フラメンコ緊縛ショーに関してはまた、改めて報告いたします。
ショーが終わったあとは、みんなでCava(スペインにおけるシャンパン的な存在)とdulce(ケーキ)をいただき、Alberto氏やカメラマン、モデルのみなさんに素晴らしかったことを伝え、今回のイベントを記事として書いて写真を使用しても良いかを確認したりと、結局、店の閉店時間まで滞在してしまいました。
ここでも2日目同様、日本が好きでさらに日本語を勉強しているという女性に出会い、日本語とスペイン語のインテレカンビアみたいな感じになりました。言葉がうまく伝えられなくても、スペインでSMという特殊なジャンルの世界に飛び込んで、私はたくさんの経験と出会いに恵まれました。
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私はまだ、海外はスペインしか経験がありませんが、スペインのSM好きな人々は、ほぼほぼ、他国の人間に対しても、simpatico(ca)であり、abierto (ta)な人々が多く感じました。
先述した、日本が好きで、日本語を勉強しているという女性も、話してくれましたが、日本人は外国人恐怖症とでもいうのか「外国人に話しかけられたらどうしよう」という気持ちが強くあるために、外国人との接触を避ける……のではないでしょうか?
彼女もまた、私と同じことを感じたそうです。日本は好きだし日本語も好きだけれど、日本人は、外国人に対して抵抗を持っている、それは、日本人の多くが、英語が話せないから。
彼女の話をきいて、私は同じ日本人として、恥ずかしい思いと申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。私は、まだまだスペイン語でうまく話せませんし、やっぱり、バルやディスコテカ、パキスタン系の店ではうまく話せないためか、馬鹿にされているようにも感じます。が、すべての人がそうではありません。特に、スペイン(バルセロナ限定ですが……)は、いろんな国から人が集まってきて、観光客も多く、cosmopolitaな地域だと思います。それは、現地に住むスペイン人男性も、私に話してくれました。
たまたま私が話をした男性は、彼女がSMや緊縛が好きな女性で、最初は彼自身はSMに対して良い印象を持っていなかったが、今は、彼女と一緒にSMをしたいと思えるようになったそうです。私が、
「SMするなら好きな相手とするのが一番良いよ」
と言うような話をしたら、そんなことを話してくれました。私は、
「日本では、恋人や結婚相手がいても、必ずしもその相手とSMができるわけではなく、他にSMパートナーがいる場合が多いよ。もし、あなたの彼女が他の男性に触られたら、あなたはそれを許せますか? あなたはそれを良いと思えますか?」
と、彼に伝えました。彼は、私に感謝を伝えてきました。
「背中を押してくれてありがとう」
と。もちろん、
「彼女が他の男性に触られるのは嫌だ。だから今は彼女のために彼女の喜びのために、SMや縛りを学んでいるんだ」
と……。
大したことを言ったつもりはないのですが、私自身が、セックスよりも緊縛に精神的な快感と、肉体的な快感を覚えるようになってしまったがために、一般的な恋愛ができなくなっただけなんですが……。彼女のためにSMを覚えようとする、彼は素敵な男性です。感動しました。
というあたりで、3日間のレポートを終了いたします。SMを通して、国際交流や異文化交流、恋愛相談なんかもできて、充実したイベントでした。


【プロフィール】
●ROY(ろい)嬢
都内のSMクラブに在籍していた、脳ミソ快楽主義のマニア系M女。自分の中にある強いM性をもてあまし、SMクラブの門を叩いたという彼女は、痛みに対して人一倍の感受性をもつ医療マニアでもあるそうです。
またROYさんへのファンレターなど、編集部あてにお送り頂ければ転送しますので、お送り下さいませ。