幼いときの記憶。つよく、心に刻みこまれてしまったできごと、について。
オムツを好きになってしまったきっかけ……
まあ、トラウマといってもいいのでしょうが、
そんなふうに、記憶に焼きついてしまった「鮮烈な光景」というものを、
オムツマニアの方なら誰でも、持っていると思います。
いや、もしかしたら、持っていない方がいるかもしれない。
なんとなく、気づいていたら、オムツが好きだったというひとも、いるかもしれない。
でも、わたしの知る範囲では、誰でも、なにかしらそんな「鮮烈な光景」を持っている。
もっとも、その「鮮烈な光景」というものは、普遍的である必要はないのです。
すごく些細で、あくまでも個人的な「光景」、個人的な「鮮烈さ」であって、かまいません。
いずれにしても、そんなものを、抱えているようです。
さて。
いろいろなマニアの方と話をしていると、
「ちいさい頃に、いもうとがオムツ交換されているのを目撃してしまい、
その衝撃があまりにも強かった」
という過去の体験を話してくれる方が意外と多いことに、気づかされます。
あるいは、もっとダイレクトに、
「ちいさい頃、自分がオムツを当てられている記憶が、ありありと残っている」
そう、断言するひとも、多い。
そんなとき、わたしは次のように質問するのが常なのですが、
「ちいさい頃って、具体的には何歳の頃なんですか?」
すると、みなさん即答です。
「そうですね。二歳とか、三歳とか」
「幼稚園に入る前のことです」
そんなふうに答えて、至極当然という顔をしているのです。
「ハッキリ覚えてますよ。それはですねぇ」
と言って、じつに細かい情景を説明してくださるかたもいらっしゃる。
ふむふむ。なるほど、なるほど……。時にはメモをとったりして。
「エッ、エエーッ!?」
でも、ちょっと待ってください。
サラリとした口調でそんなことおっしゃられるが、
これは、わたしからすれば驚くべきことなのですヨ。(続く)
文責 丘崎太郎