女教師・屈辱のゲーム 最終話

「おい、これ見ろよ。女のパンツがあるぜ」
少し離れた所から声が聞こえてきた。猛の取り巻きの一人が紙袋に気づいたのだ。
妙子は青ざめた。猛たちは個室に閉じこもっている誰かへの関心を失い、そっちの方へ移動して行った。

「ここに掛けてあった袋に入ってたんだよ。スカートもブラジャーもみんな入ってる」
「これ、妙子先生が着てた服じゃねえか?」
猛が気づいた。
「じゃあ、先生はいま裸ってこと?」
思わずぎくりとする。
「先生、裸でなにやってんのかな」
「知らないよそんなの」
「これ、どうしよう。持ってく?」
「バカ、そのままにしとけよ。怒られるぞ」
猛にしてはまともな判断だ。妙子は胸をなで下ろした。その時、休み時間終了のチャイムが鳴った。
「行こうぜ」
「うん、すぐ行く」
女教師5
トイレの中はたちまち静かになった。
一時はどうなるかと思ったが、騒ぎにならずに済んだ。服も手の届くところにある。
ゲームには勝ったということだ。
だが妙子の胸に喜びの感情は湧いて来なかった。
誰にも見られなかったとは言え、男子トイレで全裸、その上垂れ流しというのは二度と思い出したくない体験だ。
体の震えが止まらない。落ち着きを取り戻した妙子はのろのろと立ち上がった。
まずは体を綺麗にして、トイレを掃除しなくては。
見るとトイレットペーパーが空だ。隣の個室にあるだろうか。
ドアを開けると、蝶番がきしむ音がやけに大きく響いた。一歩踏み出す。トイレの奥の方に目をやると……。「先生」
そこに猛が立っていた。
思わず悲鳴が出た。
慌てて口を手で覆う。体を見られないようにその場にしゃがみ込んだ。
「先生、これ探してんの?」
猛はニヤニヤ笑いながら、手に持った紙袋を指差して言った。
妙子はうずくまったまま石になったように動けなかった。
「トイレの中にいるの、先生だと思ったんだ。だけどさあ、こんな所で何やってんの?」
猛は妙子の体をじろじろと眺め回した。
そして、さっきまで彼女が隠れていた個室を覗き込んだ。
「うわ! 汚ねえ! これ、先生がやったの?」
鼻を摘みながら言う。
「先生、何とか言いなよ。先生がやったんだろ」
妙子は目を固く閉じ、耳を塞いで小さく縮こまった。
私に構わないで……。だが猛の次の言葉に愕然とした。
「校長先生に聞いたんだけど、妙子先生はヘンタイなんだって?」
生徒にそんなことを!?
黒川は最初から妙子を手放すつもりなどなかったのだ。
ゲームなどと言っていたが、彼女を絶望の渕に突き落とし、更に残酷に弄ぶための仕掛けだったのに違いない。
「人にハダカを見られるとコーフンするヘンタイなんだって?
自習だなんて言って、学校の中でハダカになって歩き回ってたんだって?
ねえ、オレに見られてうれしいでしょ? ウンコまでもらしちゃって」
猛は妙子と向かい合うようにしゃがみ込む。
「黙っててほしい?」
頷くしかなかった。
「じゃあ、黙っててあげるから、なんでも言うこと聞けよ。なんでもだぞ」
猛は満足そうににんまりと笑った。その目には、黒川と同じ残忍な光が宿っていた。


ブログ編集部では、本作品の感想や叱咤激励、【左母次郎】さまへのファンレターなど随時お待ちしております。
また三和出版では、随時、新しい作品や投稿を募集しております。
過去記事でも書いたように、皆様のこだわりの作品をぜひお見せ下さい。

このサイトは成人向けの情報を含みますので、18歳未満の方の閲覧を固くお断りいたします。

あなたは18歳以上ですか?