『女教師・股縄相撲』 【最終話】

学生相撲大会当日。
部員達は朝早く集合して、学校が用意したバスに乗って会場へ出掛けて行った。
歩美は見向きもされず倉庫に取り残されていた。突然、がらりと倉庫の扉が開いた。居残り組の下っ端部員達だった。彼らはずかずかと倉庫に入って来た。歩美は何をされるのかと身をかたくしたが、彼らは片隅に積んである段ボール箱を持って出て行った。彼らは祝勝会のための飾り付けをし始めた。
「祝 優勝 相撲部」と大書きされた横断幕や、色とりどりの紙テープ、くす玉等が壁や天井に貼り付けられた。もう優勝は決まったものと言わんばかりだった。
油断しているのか、歩美が逃げるなどと考えたこともないのか、倉庫の扉は開けっ放しだった。
歩美も最初は逃げようとは考えていなかった。
彼らだってすぐに気づいて追いかけて来るだろうし、それに全裸だ。だが…チャンスはすぐにやって来た。
飾り付けを終え、しばらく無駄話をしていた彼らは、メシでも食いに行くか、と出て行ってしまったのだ。倉庫の扉に鍵をかけるのを忘れて。

「今なら逃げられる」

そう思ったものの、歩美はじっと息をひそめていた。彼らがいきなり戻って来そうな気がして怖かった。
そろそろと倉庫の扉を開け、通路に出た。休憩室の戸棚を開けると、彼女の携帯電話と財布、アパートの鍵があった。携帯はバッテリーが切れていた。財布は空で、現金もクレジットカードもなくなっていた。衣類は見つからなかった。裸で外に出るわけにはいかない。彼女の服でなくともなにか着るものはないかと探すが、何も見つからない。いつもはその辺に放り投げてある廻しすらなかった。早く見つけなければ彼らが戻って来る。どうしよう…

外でかすかに物音がしたのがキッカケになった。風で木の枝がたてた音かもしれなかったが、歩美は反射的に行動を起こした。
全裸のまま裏手の扉から外に出た。アパートの鍵だけをしっかりと握りしめていた。彼女は身を屈め、部室の陰からグラウンドの様子をうかがった。
誰もいない。
大会が開催されるということは今日は日曜日なのだ。
物陰から物陰へ忍者のように走って行けば、誰にも見つからずにアパートへたどり着くのではないか。アパートへは歩いて数分の距離だ。不可能ではない…

彼女は走り出した。
胸と下腹部を手で隠し、できるだけ縮こまってこそこそと、グラウンドの隅の木立を目指して走った。
幹の陰に駆け込み、呼吸を整える。心臓が爆発しそうだった。
恥ずかしさより見つかって連れ戻される恐怖の方が大きかった。呼吸が落ち着くと、10メートルほど向こうの草むらを目指してまた走った。
草むらから向こうは鉄棒と錆びたサッカーゴールがあり、すぐに裏門だ。
部員達が通ったのだろうか、裏門の鉄扉は半開きになっていた。ここから出るのは危険だ。戻って来た部員達と鉢合わせする可能性がある。しかし、出口はここしかなかった。歩美はそろそろと裏門に近づき、用心しながら門の外の気配をうかがった。
道路には誰もいない。
少し向こうに電信柱が立っていて、その根元にプラスチックのゴミ箱が置いてあった。あの陰なら隠れられるだろうか。勇気を奮い起こし、駆け出した。
すぐ近くのはずなのに、とてつもなく長い距離に感じた。たどり着いてみるとそこは身を隠すほどの空間はなく、まさに頭隠して尻隠さずの有様だった。
道路のまた少し向こうの民家の玄関先に、カバーをかけた自転車が停めてあった。あの陰なら…。歩美は走った。そこはしゃがんでいれば完全に隠れることが出来たが、いつ住人が出て来るとも限らない。長居はできなかった。歩美はまた走り出した。

四つ角まで来たとき、車のエンジン音が聞こえた。
こっちの方へ来る。どうしよう、隠れる場所がない。さっきの自転車の陰まで見つからずに戻れるだろうか。
全力疾走で今来た道を戻る。
エンジン音が大きくなって来た。
自転車のカバーの陰に飛び込むと同時に、車が四つ角から左折して来て、目の前を通過して行った。
歩美は心がすっかり萎えてしまい、動くことも出来ずそのまま縮こまっていた。
薄暗くなりかけた頃、彼女はようやく自転車の陰から這い出した。動こうとしない体を無理矢理動かして、再び道路を走り出した。

「誰も来ませんように、誰にも見られませんように」

頭の中ではその二つの言葉がリフレーンしていた。
さっきの四つ角を突っ切り、二本目の路地に入った突き当たりが彼女のアパートだ。必死の想いで走り抜け、鉄製の階段の下に身を隠す。
ここまでくればもう大丈夫だ。
周辺に誰もいないのを確認して、音を立てないように階段を上る。ゴールは目の前だ、と思うと今更のように焦りを感じた。
自分の部屋の前までたどり着き、握りしめていた鍵を差し込もうとして…

カンカンカン…

固い靴音が階段を上って来る。
思わず悲鳴をあげそうになった。焦りのあまり鍵穴に鍵が入らない。
もうだめ、ドアは開かないし隠れる場所もない。仕方なく足音の方へ背を向けてしゃがみ込んだ。

「落ち着いて」

女性の声がした。
はっとして振り向く。婦人警官が立っていた。

「何があったの?」

婦人警官は手に持っていた毛布をからだにかけてくれた。
歩美はホッとして気を失いそうになった。

どうやら、学校からここまで逃げて来る途中で誰かに目撃されていたらしい。警察に通報され、パトカーがやって来たというわけだ。

「神岡歩美さん…。あなたには捜索願いが出ていますね」

「捜索願い?」

父か母が出したのだろうか。家族の顔が目に浮かび、思わず涙ぐんだ。

「とにかく、もう大丈夫。安全な所までお連れします」

パトカーの後部座席に乗せられた。婦人警官は乗らず、運転席と助手席に大柄の男性警官が乗り込んだ。

「詳しいことはあとでお聞きします」

パトカーは夕暮れの街を走り出した。
学校の建物が見えて来た。歩美は顔を伏せた。死んでしまいたいくらいの屈辱感が蘇ってきて、思わず唇を噛んだ。

突然、パトカーが停車した。
えっ? と思っていると男性警官はドアを開けて降り、歩美をパトカーから引きずり出した。
毛布を剥ぎ取られ、左右から腕を掴まれて無理矢理歩かされた。

「な、何を…」

警官の一人が歩美の裸体を見てニヤリと笑った。

「ほう、パイパンじゃねえか」

警官達は裏門を通り、まっすぐに相撲部室へ向かった。
部室には煌々と明かりがともり、賑やかな笑い声や動物的な歓声が外まで聞こえてきた。

「警察です」

警官が戸をノックして、戸をガラリと開けた。中で行われていたのはどんちゃん騒ぎ、などと言うレベルではなく、もはや乱交パーティだった。
相撲部員達だけでなく女子生徒も何人か混じっていた。
全員が全裸で、酒を飲み、狂ったように交わっていた。部室には酒とタバコ、汗と体液の臭いが充満していた。
歩美は吐き気を覚え、目をそむけた。

「や、ご苦労さん」

部員達をかきわけ、校長が出て来た。

「捜索願いの出ていた女性をお連れしました」

警官達は歩美を校長に引き渡した。

「探したよ神岡君。まさか素っ裸で散歩に行くとはねえ。ちょうどいい所へ帰って来た。女の子の数が足りなくてねえ」

校長は満面の笑みを浮かべて言った。

「それより、久しぶりだねえ、田中君と及川君。どうだい、君たちも一杯」

「いえ、私たちは勤務中ですので、これで失礼します」

「固いなあ」

「僕らがいた時と変わってなくて、懐かしいですよ。僕らのときはもっとオバサンの先生だったけど」

「あれはあれで良かったけどねえ」

「では、これで失礼します」

警官達が出て行くと、あぶれていた部員達が歩美に群がってきて、土俵の上に押さえ込んだ。
抵抗しようとするとロープで縛られた。足首を掴まれ、無理矢理脚を広げられる。たちまち順番待ちの列が出来た。

「やめて」

歩美の懇願もむなしく、部員はいきり立ったペニスにつばを付けて歩美の性器に挿入しようとし始めた。
初めてなのかなかなかうまくいかない。待ちきれなくなった他の部員が巨大なペニスを口の中にねじ込んで来た。
他の部員達も次々のしかかってきて、歩美のからだを奪い合う。土俵の上はさながら蠢く肉のかたまりと化していた。

剛志の太い声が喧噪を圧倒した。日本酒をラッパ飲みしながら一席ぶっているのだ。
その下半身には美少女が抱きつき、ペニスを一心不乱にしゃぶっていた。

「みんな、今日はよく頑張った! 好きなだけ飲んで、好きなだけやりまくってくれ。こんなご褒美のある相撲部が他にあるか? 俺たちは強い! 強ければこんな良い思いができるのだ!俺たちはこの強さで君臨し続けなければならない! いいな! 未来永劫、勝者は俺たちなのだ!」

終わり

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