処刑ごっこ 最終回

左母次郎氏より、新しい絵物語をお送り頂きました。
数回に分けて紹介します。


良子が気を失ってしまうと、少年達はロープを緩め、彼女の体をゆっくり下ろしていった。
逆さ吊りの頭部が、穴の中に溜まった泥水に沈む。濁った水面に、鼻の穴から出た気泡が浮かんでは消えた。
次の瞬間、彼女は激しくもがき、咳き込んだ。空気を求めて喘ぐ。

少年達は笑いながらロープをたぐり、彼女を引き上げた。泥だらけになった髪から汚水がぽたぽた垂れた。
「なんだ、元気じゃないか。もう死んじゃったかと思ったよ」
リーダー格が顔を近づけて言う。
「今のは予行演習だ。次が本番。それ!」
「よいしょ、よいしょ」
少年達は再びロープを引き、良子の体を更に上まで吊り上げた。そして一斉に手を離した。
「バイバーイ」
彼女は穴の中に真っ逆様に落下し、派手に泥水をはね上げた。

処刑ごっこ5


上半身は泥にどっぷりと浸かり、下半身が空中に飛び出した格好だ。
1分、2分…息を止めているのにも限度がある。少年達の見ている前で、下半身が苦しげに身悶えした。
最初は必死に膝をすり合わせていたが、次第にじたばたと足掻くようになり、やがてぐったりして大股開きに投げ出された。
内股がひくひくと痙攣する。すっかり丸見えになった性器から、おしっこが噴水のように迸り出て、泥水の水面にぽちゃぽちゃと落ちた。
少年達はそれを見て腹を抱えて笑い転げた。夕焼け空に楽しそうな笑い声がこだました。水面に最後の気泡が浮いてきて、消えた。
翌朝、ゴミ捨て場で人が死んでいると通報があり、警察が駆けつけてみると、捜索願いの出ていた田川良子だとわかった。
彼女は全裸で両手首を後ろ手に縛られており、上半身は乾いた泥で覆われていた。
体中至る所に蹴られたり殴られたりした跡があり、見るも無残な有り様だった。
だが彼女は生きていた。かろうじて死の淵から這い上がってきたのだ。
警察は嗜虐的な変質者の犯行として捜査を開始した。
良子は犯人に心当たりはないかと訊かれても、首を横に振るばかりだった。
この事件は彼女の心に深刻な傷を残していたのだ。一刻も早く忘れてしまいたい、ただそれだけだった。
一方、少年達は自分たちに捜査の手が及ばないと知るや、またも良子の周辺に出没し始めた。
彼らは新しく覚えた遊びにすっかり味をしめていたのだ。
「死刑」の時新しく撮った写真が何十枚もある。
これで脅せば、良子は何だって言うことをきくだろう。
少年達はお気に入りの玩具を手放す気はなかった。
壊してしまうまでは。


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