三和倶楽部厳選全国マニアック店

困惑日記 【第4回】Tは精神的な依存の対象を求めているタイプ

カテゴリーSM/緊縛 , 投稿/素人

KとTとは相変わらずメールでのやりとりが続いていた。
お互いの話を聞いているうちに、だんだんKとTは同じ奴隷希望者でも全く方向性が違うことが分かった。

どちらかと言うと、Kは体の欲望を満たしたいタイプ。もちろん精神的に貶められたいという気持ちはあるのだが、繋がりうんぬんではなく、ただ自分を貶めて欲しいのだ。それに対してTは精神的な依存の対象を求めているタイプ。普段かぶっている真面目で誠実で、仕事もできて家のこともしっかりと支える男らしさの仮面を外して、精神的に安心する場所が欲しいという感じだ。

私はというと、正直どちらもある。基本的にはTの方に近く日常の中でも常に束縛を望むけれど、やはり体の欲求も強い。ストレスが溜まってくると痛みを求めてしまう。その痛みや苦しみによって感情を外に出すことができ、また日常へと帰ることができるのだ。

SMの関係は非日常だとよく言われる。確かに非日常でもあるけれど、私にとっては日常の延長のようなところに位置するものでもある。日常を問題なく送るためにあるのが非日常という感覚だ。

実際にSMで精神的に救われているMはたくさんいる。KもTもそうだ。Tは本当の自分と周りから見られるイメージとの差で日々苦しんでいるという。本当の自分をさらけ出せる場所がないのだ。そんなとき、私とであったらしい。
私はお店でバニーの格好をして接客をしていた。後で聞いた話だが、私が頭につけた大きなウサギの耳はTにとっては違和感でしかなかったそうだ。Tは私の目の奥に、相手の本心を見抜くような鋭い力を感じたという。自分ではよくわからないが、私自身もS男性にそれを感じることがあるので言っていることはわかった。

Tが2回目にお店に来たときには、私とほとんど目を合わせなかった。他のスタッフと仲良く話すTを見ていて、私は自分じゃなくて、別のSなスタッフとの方が相性がいいんだなと思った。でも、現実は真逆だった。

Tは私と目を合わせるのが怖かったらしい。私に色々なことを見抜かれてしまいそうだというのだ。確かに私は昔から頑固で意志を曲げないところはある。でも、それがSと連動したことはなかった。Tが言ってくれたこの言葉は私の心を動かした。Tの心の中を知りたいと思った。表面を見繕って世間に合わせているTではなくて、本当の丸裸のTの心を見てみたい。

これがS的な感覚なのかどうかはわからない。ただ、相手の心理を掴みたいという欲求だけなのかもしれない。それでもTがさらけ出したいと言っているのだから、それを解放してあげたい。SがサービスのSといわれても仕方が無いのかもしれない。相手の欲望を叶えるための手段として、私はSMを使いたいと思ったのだから。

でも、ただ心が決まっただけで、どうしたらいいのかわからない。どうしたらSになれるんだろう??
まだまだ困惑の日々は続きそうだ。

———————————————————————–
弥生・・・小さい頃からMの自覚を持って育つ。大学生の頃からハプニングバーで働き始め、今も仕事をしながらバイトをしている。プライベートも含め根っからのMだが、最近M男性からSっぽい面を求められ、方向性が揺らぎ始めている。S転して、女王様になる日も近い!?。

コメントする

三和出版新刊情報