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SMレポート in スペイン 【第1回】 (by ROY)

2015年~の『SMカルテ通信』に続き、ROYさんから送っていただきましたスペインSM事情あれこれです。ぜひお楽しみくださいませ。

●スペイン・バルセロナの〝BDSM〟事情

今年4回目のバルセロナ訪問&滞在(ど短期留学)となった今回は、スペイン語の試験を受験するための短期留学でしたが、前回の6月よりも長めに滞在するため、せっかくなので、ヨーロッパ(スペイン国、カタルーニャ州、バルセロナ県←一応、国民投票では、独立が決まったため、カタルーニャ国という表記を推奨したいのですが、そのあたりの政治的な問題はまたいずれ……)のSM事情を見たい知りたい体験したい!!……ということで、実は日本にいた間から、スペインのSMコミュニティサイトに登録して、いろんな方とコンタクトをとっておりました。
※海外では、SMという言葉よりも〝BDSM〟が通称のようなので、以下〝BDSM〟という表記を使用させていただきます。

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もちろん、日本語で、〝バルセロナ SM〟と検索するよりも、スペイン語表記で検索、いくつか良さげなサイトを見つけたら、辞書を片手に必要な情報を入力して現地のBDSMコミュニティサイトに登録いたしました。

私が登録したサイトは、ほとんどがスペイン人で、アジア系の方は見当たらず、とても珍しいことだったのか、割と多くの方からメッセージをいただきました。(今回の第一目的はもちろん語学の習得なので……)その中で、条件に合いそうな方と連絡を取りました(勉強第一と考えると、遠方の方はまず不可能なので、地域をバルセロナに限定したり……)。

そのコミュニティサイトは、プロフィールだけではなくて、自分の写真やブログを公開したり、掲示板やチャット、イベント情報の掲載などもありました。

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まだまだ、スペイン語を話す能力が低すぎるワタクシではございますが、ちょうど週末の夜に、バルセロナでQuedadas(Meet up、同じ趣味の方の集まりとかインテレカンビアとかそんな類のもの。一応合コンではありません。多分……)があったので、コミュニティサイトで知り合った方と一緒に参加してみることにいたしました(たまたまその方も、前述のQuedadasによく参加しているということでしたので)。

Quedadasに行く前に少し早く駅前のPlazaで待ち合わせ、近くのカフェで自己紹介を兼ねた(?)スペインのBDSM事情を伺いました。

★バルセロナにも、日本のSMバー的な場所があること。
★アルファインのようなSMホテルはなくとも、SM設備を備えた貸しスタジオ的な場所があること。
(事前でのネット情報と他のespañolesから聞いた話によると、BDSM器具や道具だけではなく、ホテルのようにシャワーやトイレなどの設備もあり、大人数のためのfiesta(パーティ)用として使用されることがあるそうです。もちろん、個人使用も可能なようです)。

ですが、プレイする場所は自宅が多い、そうです(中には、野外プレイ?的に、山に出かけたりした時に、自家用車や外で……というのがお好きな方もいるとのこと)。

まだバルセロナの中心街にしか滞在したことがないため、こちらの住宅事情は一般的な事情しかわからないため〝自宅でプレイできる〟という言葉が意味するところが気になります……。

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(注)バルセロナだけではないと思いますが、こちらでは、ピソ(部屋)を借りるとき、4人前後の複数でピソをシェアします。ひとつのピソには人数分の個室(domitorio)、キッチン、baño(シャワールームとトイレが一緒にある場所)、リビング(たまにバルコニーやベランダもあったり……)、があり、個室以外はピソの住人が共同で利用します。

(注)スペインの多くの方が、自分の給料だけで1人暮らしをすることが難しいため、兄弟や家族、友人、恋人などと一緒に暮らします(もしくは、空き部屋が出たときに出される住居人募集の広告を見て集まった、まったく面識のない方々が同居人の場合もあります。それでも一緒に生活すると、多少交流は出てくるようですが……)。

これが、ワタクシの知る一般的な住宅事情なのですが、BDSMという特殊な性癖を持つ方が、自宅でプレイをする、ということがどういうことなのか……気になるところでございます。

あとは、好きなプレイやどんなプレイが人気なのか、どんな方とどんなプレイをしたことがあるかなどをお話ししてから、Quedadasの開催されるbar(バル)に向かいました。こちらでも、ペットプレイは人気なようでございますが、caballo(馬)だけではなくもちろん、Perro(perrito、犬、子犬)と呼ぶ場合も多いそうです。

会場に向かう道中、BDSMのためのプレイスペースを貸し出している場所を教えていただいたりもしました。ちなみに余談ですが、会場のあるbarの周辺は、かなりのお金持ちが住む地域だということもわかりました。

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開催時間は18時からでしたが、その時間になっても集まっているひとはほとんどおらず、主宰の女性が1人と、常連メンバーの男性が1人、来ていただけでした。バルセロナに限ったことではないと思いますが、スペイン人は、大概、こういったQuedadasに時間通りに全員が揃うことは、まず、ありえません(とりあえず今までワタクシが参加したQuedadasでは、1度もありませんでした)。

もちろん、仕事やら何かの用事があって遅くなるのでしょうけれど、1時間、2時間と、時間が経つに連れて、どんどん人が集まってきます。それほど大きくはないけれど、小さくもないbarの1/3を締めるくらいの人数は、今回のQuedadasのために集まってきた方々だったと思います。

ほとんどが、スペイン語もしくはカタラン語を話す方々ばかりで、日本人はワタクシ1人!!という、当たり前の状況になりましたが、まだまだ不慣れなスペイン語と、スペイン語を勉強していると思い出せなくなる片言の英語を駆使して、多少お話をさせていただきました。

今回集まったメンバーの中に、生まれはドイツだけれども仕事の関係で現在エストニアに住んでいて、今回は学会があってたまたまバルセロナに来られたという教授か研究者をされている方がいらっしゃいました(ちなみに、ヨーロッパは国続きだからなのか、多言語習得者の方が半端なく多いです。この方も、ドイツ語、エストニア語、英語、ロシア語、ラテン語、を話せるそうです……)。

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たまたま、お隣の席になったので、お互いにスペイン語があまり得意ではない者同士(!?)、英語でコミュニケーションをはかりました。彼は、特に〝shibari〟(縛り、緊縛。ヨーロッパでは緊縛は〝shibari〟という名称です。)が好きで、現在住んでいるエストニアでも、ご自身で講習会を開いたりするほどだそうです。

ちなみに〝shibari〟はプレイのひとつとして、海外の方に人気を博しておりました。たまたま、今回の集まりの中に、かつて日本語を勉強していて今でも日本語が話せる方が来ていたため、唯一の日本人でかつ、いまだにスペイン語がほとんど使いこなせないワタクシのために他のメンバーの方が紹介してくださいました。

その方と、日本語と簡単なスペイン語交じりでお話をしていると、彼の〝shibari〟の先生が後から来られて、いろいろとお話をお伺いできました。日本の著名な緊縛師のお名前(といってもワタクシ、この業界に身を置きながらこの手の情報に疎いというとんでもない輩でございますが……)も何人かご存じでいらして、あらためて日本の緊縛技術のワールドワイドさを目の当たりにいたしました(他者からの話で聞くのと、実際に自分で出会って知るのとでは、感覚がまったく違います)。

ちなみに、ワタクシがお名前を挙げることができたお方は、一鬼の子氏と雪村春樹氏……だけでした……。が、こちらの〝shibari〟のマエストロは、他の著名な緊縛師さんも何人か存じていらっしゃいました。

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また、スペインでは、ショー的な要素ばかりを追求しすぎて、心が伴っていない、というようなニュアンスのご意見もお伺いしました。すごい、素晴らしい、かっこいい!!、と、観客をあっと言わせるような〝shibari〟が多い、と。

実際に、マエストロのお弟子さんである日本語が話せるスペイン人男性が〝shibari〟の練習をしている際の写真を拝見させていただきましたが、縛り手さんも、縛られるモデル女性さんも、和服を着用されておりました。縛り手さんは、作務衣(マエストロがはっきりとおっしゃいました)、女性は浴衣(?)のように見えました。

こちらの方は、日本的な〝和〟を重んじる緊縛に重きを置いているのかな、と感じました(余談ですが、マエストロに『縛ってください』とお願いしたら、『縛りはどこでもできるよ』と笑いながら、靴紐を縛る真似をしてみせてくださいました)。

今回は、この後に予定があったため断念いたしましたが、この集まりのあと、気に入った相手や特定のパートナーがいる方などは、BDSMのクラブに移動して、実際にプレイを行うこともあるそうです。

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次回は、ぜひとも、体験したい!と思います。そのためにも(!?)もっと、スペイン語の勉強を頑張ります。

(つづく)


【プロフィール】
●ROY(ろい)嬢
都内のSMクラブに在籍している、脳ミソ快楽主義のマニア系M女。自分の中にある強いM性をもてあまし、SMクラブの門を叩いたという彼女は、痛みに対して人一倍の感受性をもつ医療マニアでもあるそうです。
またROYさんへのファンレターなど、編集部あてにお送り頂ければ転送しますので、お送り下さいませ。

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